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2007年04月13日

四国剣山登山と祖谷の旅・観光編(4)

四国剣山登山と祖谷の旅・観光編(3)から続く

【4月2日】 この日はバスで西祖谷へ移動する予定なのだが、西祖谷へのバス(四国交通)の便数が少なくてそれも早朝1便か午後からなのである。昨日中に奥祖谷かずら橋を見てきてしまったので時間まで暇。そこで「いやしの温泉郷」の敷地内にある「奥祖谷観光周遊モノレール」に乗ることにした。「いやしの温泉郷」宿泊者は割引乗車券をもらえる。

実は計画のときに「いやしの温泉郷」のサイトにある「奥祖谷観光周遊モノレール」って何?と思い、いろいろ調べた。「奥祖谷観光周遊モノレール」とは、三好市が三嶺の斜面を切り開いて開発し、運営(いやしの温泉郷とは別団体)している観光用の遊覧モノレールである。で、当初の計画では観光客及び登山者が利用できる中腹までのロープウェイを設置し、終点駅周辺も開発しようとしたらしいのだが、登山団体などの反対運動にあい協議を重ね、結局市側が妥協して標高1400m地点まで上り周回するだけで利用者は降りられない電動モノレールになったという代物である。
※「奥祖谷観光周遊モノレール」反対運動の経緯については以下を参照
三嶺を守る会のホームページ(ロープウエー問題01)
三嶺にロープウエィ架設計画 2000/11/23

で、曰くつきのものにわざわざ乗ってまで環境破壊の跡を見たくないから、計画にはむろん入れてなかったのだが、時間潰しをしなくてはならないので、まあ“視察”のつもりで乗ることにした(笑)

奥祖谷観光周遊モノレール
奥祖谷観光周遊モノレール〜三好市

奥祖谷観光周遊モノレール奥祖谷観光周遊モノレール

乗った感想は「続き」で…

モノレールといってもロープウェイでの2人乗りのゴンドラのような乗り物が別々に発車するので、行ったらすぐに乗ることができる。オンシーズンでは並ぶほどの人気らしいが、春もまだ浅い平日の午前中に乗る人などいないので、折り返してだいぶ下りるまで上って来たモノレールはなかった。カブトムシをイメージした遊園地の乗り物みたいなのが、いいトシをした2人にはちょっと恥ずかしい(笑)
出発地点の桜が見頃で、だんだん急勾配を登って行くときはワクワクし、勾配が急になると自動的にシートが水平になる仕組みに感心し、軌道の脇のミツマタの群落が花も見頃で楽しく…というのも初めのうちだけ。歩くスピードより少し速い速度でのノロノロ運転の70分(乗車前にトイレを済ませないと泣く羽目に…)は、さすがに長すぎて飽きた。登山する人間の性なのか、時々飛び降りて山の中を歩きたくなった。それにとにかく寒かった! 
軌道の脇に伐採された木々がそのままに放置されているのを見て、やはり胸が痛んだ。山に登れない人に手軽に森林浴を…というコンセプトも分からないわけじゃないが、やはり中途半端だなという印象。作ってしまったものは仕方がないから、せめて伐採跡の痛々しさをなんとかしてほしい。
ちなみに下りでは展望が良い箇所もあるが、この日は地元の人も呆れるほどの「黄砂」被害で、近くの山の稜線も霞むほどだった。


武家屋敷喜多家と鉾杉
チェックアウト後荷物を預けた「いやしの温泉郷」ロビーへ。冷え切った身体を温泉で温めてから、四国交通バスと接続している久保まで市営バスを利用するため菅生停留所まで徒歩(20分くらい)で…というつもりだったが、昨日送迎してくださった支配人さん(?)が送ってくださるとおっしゃる。やはり四国交通バスと連絡できる京上停留所なら、東祖谷歴史民俗資料館があるので時間潰しにも良いでしょうという提案だった。で、またもや親切に甘えることにした。ところが車の中で、時間があるので付近の「武家屋敷」か「安徳天皇御火葬場」を案内しましょうとなり…途中で将来保全地区になるという山肌に張り付くような集落を眺め、対向車が来たらアウトというような細い道を車はどんどん上って行く。急カーブの運転も手馴れたもので、運転しながら平家落人伝説からソロモン王の秘宝伝説まで語ってくださる。宿のワゴン車ではなくわざわざ普通車(もしかしたらマイカー)にしたのは、初めから東祖谷を案内して下さるつもりだったのかも知れない。いや〜、有難いけどいくらなんでもサービスしすぎじゃないだろうか(笑)

武家屋敷喜多家杉の根と祠

武家屋敷喜多家は平氏ではなく、源氏の流れを汲む氏だそうです。祖谷には源氏も逃げて来ているのである。内部は閉まっていて見学できなかった。隣接して神社があり、樹齢800年の県内2位の杉の巨木「鉾杉」が見事。周囲には他にも立派な杉の大木がうっそうと繁り、苔むした根元に祠があったりする。実はこの場所は小さな広場状になっていて、中央に平氏の墓所と伝えられる石造りの棺のようなものがあった。なんとなく寒気を覚えるような、霊感が強い人なら何かを感じてしまいそうな場所だった。

鉾杉鉾杉説明板

この鉾杉以外にも、実は祖谷は巨木の里でもある。

参考サイト
武家屋敷喜多家〜三好市観光情報
鉾杉(ほこすぎ)〜三好市観光情報


奥祖谷は伝説と癒しの里
京上停留所近くの東祖谷歴史民俗資料館まで送っていただき、「どうぞまたお越しを」と頭を下げる「いやしの温泉郷」の方にお礼を言って別れた。車中での会話で経営状況をそれとなく伺ったら「いや実はたいへんです」と苦笑していらしたので、リピーターになって差し上げたいのは山々なのだが…東京からでは遠すぎる!(^^;

資料館に入場したものの見学する時間がなくなってしまった。案内係の方がビデオを上映してくださったので、お茶を頂きながら見た。途中までしか見られなくて申し訳なかったのだが、映像の中で感銘する言葉に出会った。それはアメリカ人で祖谷在住の祖谷研究家(名前は失念)の言葉。記憶だけなので不正確だが…
『祖谷は平家だけではなく源氏も合戦や権力争いから追われた人々皆が逃げ込んできました。現代でもそうです。私も東京という都会から逃げてきたわけです。そんな追われた人々を優しく受け入れてくれるのが祖谷の魅力なのです』

検索で調べると祖谷を愛したアメリカ人アレックス・カー(Alex Kerr)という東洋美術研究家がいて、祖谷に茅葺き屋根のセカンドハウスを持ち、それが祖谷の里山の風景を守る運動に発展しているらしいということを知った。
美しき日本の残像〜NPO法人 里山の風景をつくる会

剣山登山だけでサッと通過せずに奥祖谷に泊まり、ずべては見られなかったけれど奥祖谷を巡り、その“癒し”の魅力に触れたことは、私にとっても一番感慨深い思い出になることは間違いない。

※次回は西祖谷かずら橋、小便小僧、そして祖谷温泉についてのレポを。
 

四国剣山登山と祖谷の旅・観光編→ 1 / 2 / 3 / 4 / 5

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posted by Masako at 19:23 | Comment(3) | TrackBack(0) | 旅・山旅・温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まさか…このカブトムシさんに乗っちゃうわけ…
スリル一杯ドキドキで読みました。
でっ、乗ってしまったと。^^;
Posted by ももちゃん at 2007年04月13日 23:15
だって8時から10時まではお風呂(温泉)の清掃時間で入れないし
西祖谷行きバスは12時過ぎだし、それまで何もすることがないんだもの(^^;
スリルある展開だった?(笑)
乗り物はトロトロ進むので、スリルはないですよ。
遊園地のカブトムシさん風でも、幼児も飽きると思う(笑)
Posted by Masako at 2007年04月13日 23:39
70分は長いですね(笑)
環境客の誘致とか、いろいろあちこちで苦労しているようですね。

四国は遠いっていうのが難ですよねー。。
うどんはおいしいし、いい場所なのに。
Posted by いく@しずおか at 2007年04月14日 14:29
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