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2005年10月18日

中房温泉と安曇野の旅 その2(続き)

中房温泉湯巡り2

珍味?中房温泉は山の宿なので、豪華な夕食を期待するのは無理。それでも山の幸を中心に品数を揃えている。実はロビーの受付に有明産の松茸が置かれ、3千円から6千円という目を剥く値段がついていたが、これはその松茸を使っての注文料理のお値段らしかった。もちろん注文しなかったが、普通のメニューにも松茸が♪ 天ぷらがキノコ三種で、ヒラタケ、じょうねんぼうと呼ばれるキノコ(エリンギらしい)、そして松茸だった。変わったところでは写真の不思議なもの。伺ったら「鯉のウロコのから揚げ」とか。酒肴としても美味しいというものではなかったが(笑)


【不老泉の湯】夕食直後はお腹が苦しくて、すぐにお風呂という気になれない。食休みを兼ねて翌日の行動の相談。そして湯巡り第2ラウンド。さぁ行くぞ〜。
前回とても気に入った、本館の不老泉の湯が女性時間になっているので、友人を案内した。前回は宿が込んでいたにもかかわらず偶然一人占めだったが、何と今回も誰も居なかった。とにかく雰囲気が良い。内湯といっても一方の壁が開け放たれ、ミニ庭園を眺めながら入浴するようになっているので開放的だ。お見せできるようなマシな写真を撮影してこれなくて残念である。そこで松田忠徳著書『温泉教授の日本全国温泉ガイド』(光文社新書)の中房温泉の項の一部を引用させていただく。

風呂の造りも凝っている。特に平成になって造られた大浴場や「不老泉」は気品さえ漂う。…内風呂の「不老泉」は総白木造りの浴舎で檜の壁板にヒバの柱、そして十和田石で縁取られた浴槽の中には巨岩が配され、浴室そのものが庭園のような趣がある。

【大湯】本館からせり出したように造られた男女別内湯。浴室は1階、2階それぞれにあって、脱衣所から行き来できる、メゾネット形式。1階は湯気が篭るのでよほど込んでいなければ誰も入らない感じ。2階の浴室は窓がなく目隠しの板塀だけで、半露天風呂に近い。3年前には込んでいたのでゆっくり入れず、特に良い印象が残ってはいなかった。しかし今回ここも2人きりで独占できたので、評価はアップ。不老泉に次いで良かった。多少温泉の臭いが他のお風呂と違う気がした。湯口によって若干成分が異なるためかもしれない。

温泉入浴は結構体力を消耗する。この宿で一番古く歴代松本藩主も愛用したという、由緒ある内湯御座の湯は、湯疲れを感じてパスすることにした。ちなみに前回は湯が熱くて(真夏だったためもある)、湯治のおばさんに混じって埋め湯して入ったが、結局すぐにギブアップしたのだった。別館の部屋に戻るため外に出れば、秋の夜の冷気が心地よい。

むし風呂】部屋に戻って一息ついていたが、あまり遅くなってから外湯に行くのも具合が悪い。フロントに問い合わせると、外湯利用は23時まで帰ってきて欲しいとのこと。蒸し湯だけでも入りたいので、落ち着くまもなく再び出かけた。夕方から小雨模様だったが、玄関に傘を用意してくれている。
外湯の湯小屋の脱衣所は、やはり土で多少汚れている。外湯を先に回ったほうが良かった。脱衣所には水桶の足洗い場がある。浴室のドアを開けるとムッとした暖気が篭っていたが、サウナのような熱気ではない。屋根の一部が透明な波板で、これが明り取りになっている。夜は外の照明の灯りだけなのでかなり薄暗かった。壁際に3〜5人が座れるベンチが向かい合わせに2つ。ベンチはスノコ状で、下から温泉の蒸気と暖気が上がってきている。
友人と向かい合わせに座ってしばらく話し込んでいたら、じわじわと汗が出てきた。汗は搾られるというほどでもなく、あくまでじわじわという感じ。そのうち足元の木の板が熱くて我慢できなくなってきた。友人がベンチの上に横たわった。実はここでも"貸切"だったのである。友人の真似をしてベンチに仰向けに寝てみるとなかなかいい。それぞれ天井を眺めながら、とめどもなくお喋り…よくまぁ話題が尽きないことよ(笑)
おそらく20分ほど入っていたと思う。宿泊棟への帰り道、体が軽くなっているのに気がついた。この蒸し湯はかなりオススメである。別館に戻り、今度は間違いなく女性時間の大浴場で、蒸し湯での汗を流した。

接待犬ケリーところでロビーに宿の飼い犬がいつもいて、名前はケリー。実に大人しい。たいがいゴロゴロと怠惰に寝そべっているのだが、宿泊のお客さんが到着する前、玄関に近づいてくる足音を聞きつけて、早々と出迎えに出る。「イラッシャイマセ」という感じで「ワンワン」とひと鳴き。本館のお風呂から帰ってくるお客があると、寝ていても必ず起きて「オカエリナサイ」というように尻尾を振って出迎える。接待の役割を律儀に果たしている、見上げた犬なのだ。


また携帯電話は圏外。公衆電話も衛星回線である。自宅に電話したら、非通知拒否しているため繋がらず、公衆電話なので186をつけてもダメ。投入した100円戻らず…。

地熱温浴場深夜になってから本降りとなった雨も一夜明けて上がった。雲がどんどん切れて青空になっていく。朝食前に大浴場で目覚めのひと浴び。早朝に月見の湯あたりで露天風呂にも入ってみたかったが、多少遠いことと混浴なので二の足を踏んだ。来年には女性専用露天風呂がオープンするらしいのも、女性客の要望が多いのだろう。バスの時間より早目にチェックアウトして、付近を散歩した。写真は昨日は気がつかなかった地熱温浴場。横たわって星空を眺めながら温浴したら最高だろうなぁ。また館内の床が暖かいのは地熱のためだそうで、中房温泉では温泉の恵みを、足から直に感じられるのである。


同じくバス乗車前に散歩していたご夫婦は、前日に燕岳を往復したそうだ。燕岳の紅葉の様子や天候などを伺い話が弾む。空に前衛の山並みが映えて、気持ちが良い朝だった。

中房温泉は(登山の)下山者以外は立ち寄り入浴を受け入れていない。また込んでいると相部屋になる本館宿泊棟は古いままで、食事も旅館スタイルの別館宿泊者とは差がありすぎる。そんなことから、登山者の間には中房温泉は人気がなく(…というより不評?)、国民宿舎有明荘を利用する人が多いようだ。ただ中房温泉のHPをよく読むと、登山者用の無料駐車場でのゴミ・し尿問題で苦労しているようだし、湯治客も多いことから、日帰り・立ち寄り入浴を認めないのも理由があるということだ。中房温泉も山小屋も経営しているくらいだから、登山客をもっと大事にしても良いと思うが…。
有明荘の湯は経験していないが、泉質はさほど変わらないだろう。ただしHPを見ると有明荘では温度調節のため沢水を加水しているとのこと。来年には外来者用のお風呂もオープンするので、自然湧出でとろりと熟成した、源泉そのままの中房温泉の湯を体験してみてほしい。

中房温泉と安曇野の旅 その3へ続く


タグ:温泉

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posted by Masako at 08:36 | Comment(14) | TrackBack(0) | 旅・山旅・温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。いつの間にブログが。。。
温泉の本が書けそうですね〜。
温泉の設備とか、お湯の状態とかいろんなことがよくわかります。
Posted by いく at 2005年10月18日 15:29
いくちゃん、ブログにようこそ(^^)
温泉ガイドとしては中途半端だけどねぇ(^^;
でも温泉にはこだわっているので、ちょっと熱が入ってます(笑)
といっても、塩素はゴメンだけど循環でもなんでも温泉なら入りたい。
いい加減なんですよ(^^;
Posted by Masako at 2005年10月18日 15:47
菩薩の湯..入ってみたいのよね〜〜。
Posted by うめ at 2005年10月18日 18:35
菩薩の湯は旅館からちょっと離れてるから入らなかったのよね。
何しろお風呂、ありすぎ(笑)
Posted by Masako at 2005年10月18日 21:16
お友達と出かけられて、良かったですね。♪
随分前にクラブの皆と国民宿舎有明荘の風呂に入った事があります。
横岳登山の予定が濃霧のため中止。
霧が晴れるのをピラタス横岳ロープウェイ駐車場で待つこと1時間。
霧は晴れず断念、蕎麦を食べに行こうと有明山神社前の水車がある「?」…。
名前が出てこない「くるまや」「なかや」なんていう名前の蕎麦屋さんだったかな〜。食べました。

それから国民宿舎有明荘で日帰り入浴をしましたよ。
湯の花がかなり浮いた温泉でした。
Posted by 睦月 at 2005年10月18日 22:20
温泉、詳しいですね。すごい。

中房温泉は、横を通り過ぎただけなので、今度ぜひ、『とろり』を経験してみたい。

Masakoさん、俳句もすごい、一気にどどどど。
Posted by ぴとこ at 2005年10月18日 22:45
睦月さん
八ヶ岳を中止して燕岳の山麓まで行っちゃうって…すごい(笑)
やっぱ車での移動は違うよなぁ。
安曇野に「くるまや」ってお蕎麦屋さん、確かにあります。
安曇野の美味しいお蕎麦屋さんに詳しい方のHPをチェックして印刷までして行ったのに、
どのお店も駅からは歩いて行けなくて、役に立たなかったんだけど(^^;
中房温泉の湯も、湯の花ふわ〜り浮いてました。

ぴとこさん
ややや(^^; 俳句は旅に触発されて。
いつもの暮らしに戻ったとたん、一句も浮かびません(^^;
温泉のことは山より詳しいかも(笑)
Posted by Masako at 2005年10月18日 23:28
Masakoさん初めまして。
TBにて失礼しましたONKEN21です。
参考HPにてリンクしてありました
「はしご湯のススメ」の管理人とはおつき合い
も深く、先月はお会いしています。

ところでMasakoさんは10月に中房温泉に行かれていたのですね。
私は8月に本館の方へ泊まっています。
ところで一つ気になる情報が…
>来年には外来者用のお風呂もオープンするので、
今年は中房温泉でもついに日帰り入浴できるようになるのですか?
8月の時はそういう情報はぜんぜん知らなかったので…。
駐車場の収容台数の問題で日帰り客へは開放できなかったようですが、その問題も解決したのでしょうか?
実現すればとても楽しみです。
Posted by ONKEN21 at 2006年02月26日 01:01
ONKEN21さん、はじめまして。
初対面のご挨拶早々すぐにお詫びをしなければならないことがあります(^^;
実はスパムTBや関連記事を検索で探しての一方的なトラックバックが増えてきて、トラックバックを受ける方針を変更することに決め、たった今こちらの記事を読んでもいないと思われるTBを削除してしまいました。

ONKEN21さんの記事は私の記事にない情報を補う有意義な記事だと思ったのですが、何度も送信されるので不審に思い…削除してしまったのです。
コメントに気がつかず、ほんの20分前くらいのことでした。ごめんなさい。
たいへん申し訳ありませんありませんが、もう一度送っていただけませんか。
お手数かけてすみません<m(__)m>

日帰り入浴客専用のお風呂は、中房温泉と安曇野の旅(2)の温泉案内図の画像を(ポップアップウィンドウで大きくして)見てください。合戦橋の下のほう、H18年オープン予定とあります。
http://marumameko.sblo.jp/article/30343.html

温泉好きですが、いつも登山とのセットなんですよ。
ホームページもあります。
http://our-hiking.com/onsenkiroku.html
Posted by Masako at 2006年02月26日 02:14
Masakoさん、お返事ありがとうございます。
私の方もお詫びしなければなりません。
第1回目の時も検索で引っかかったのですが、
大変参考になるHPだと思いながらも
いろいろ忙しくTBのみでコメントしなかった
のはまずかったと思いました。すいません。
日帰り施設オープンについて気になったので、
改めて検索をかけたところ、1回目の記憶は
あったのですが再度ヒットしTBし、コメント
させていただきました。
再度のTBの件了解しました。
中房温泉と安曇野の旅(2)の温泉案内図は
拝見しました。8月の温泉案内図は同じ
ものでしたが、日帰り施設に関する記載に
ついてはなかったです。
貴重な情報ありがとうございました。
春になったら早速日帰り入浴してみたいと思います。
Posted by ONKEN21 at 2006年02月26日 23:27
Masakoさん、TBをもう一度遅らせていただきましたが、TBが反映されなくなってしまいました。
代わりに私のホームページアドレスに中房温泉宿泊記のブログをリンクしておきますので、よろしくお願いします。
Posted by ONKEN21 at 2006年02月26日 23:39
ONKEN21さん、お手数をおかけし恐縮です。
コメントの返信に気づいてくださらなかったら
メールでご連絡しようと思っていました。

TBはサーバーの関係で反映が遅いこともあるのですが
もし明日になっても反映されていなかったら
記事の本文中でリンクさせていただきますね。
本当にごめんなさい。
これからも温泉のレポートを拝見させていただきます。
Posted by Masako at 2006年02月26日 23:59
Masakoさん、お久しぶりです。お知らせです。
中房温泉の公式HP(http://www.nakabusa.com/)は先月から新しくなったようです。
そのHPの4/14付「中房温泉だより」(http://www.nakabusa.com/cgi-bin/diary-1/diary.cgi?mode=read&y=2006&m=4)によると中房温泉日帰り・立ち寄り「湯原の湯」が5/5にオープニングイベントを行うとついに発表されました。
「空室状況の日帰り立ち寄り湯 営業カレンダー」では4/27から受付時間AM10:00〜PM16:00、700円とアナウンスされているので、4/27から入れる可能性もあります。
4/27〜5/4については電話090-8771-4000で確認を取った方が無難だと思います。
Posted by ONKEN21 at 2006年04月18日 01:42
ONKEN21さん、お知らせくださいましてありがとうございます。
中房温泉のHP、カッコよくリニューアルされてて驚きました。
各お風呂の紹介もイイですね。写真の画質がもっと良いといいけど。

また行きたくてウズウズしてしまいます(^^)
Posted by Masako at 2006年04月18日 06:53
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