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2009年08月14日

台風9号で御嶽山登山が下見旅行に(泣)

今年の夏山山行に御嶽山を選んだのは、映画『劔岳 点の記』を観て山岳信仰に関心を持ったからでした。少々不謹慎な言い方になりますが、先ずは白装束で登山する「信仰登山」を実際に見てみたいと思いました。山岳信仰登山といえば富士山、白山、立山の「三大霊峰」ですが、実際に今なお信仰登山が盛んなのは、おそらく御嶽山と月山なのではないでしょうか。御嶽山ではいにしえの山岳信仰の「御嶽講」から「御嶽教」という教派神道も発展しているので、今も講を組織しての御嶽登拝が盛んに行われているようです。

御嶽山は深田日本百名山のひとつでもあり、当然信仰に無縁な「スポーツ登山」「レジャー登山」の対象でもあります。標高2000m前後の山腹の登山口までバスやロープウェイで上がれるため、一番短いコースで往復登山をすれば日帰り登山もできます。それにも関わらず山腹や山頂には、信仰登山の人たちのための幾つもの宿泊施設があります。これらの宿坊を兼ねた営業小屋に泊れば余裕がある登山ができます。しかも主コースは比較的危険な箇所がないため、御嶽山は日本アルプスの中でもビギナー登山者向きとも言えます。

とういことは「万年初心者宣言」をしている私にとってもおあつらえ向き。おまけに岐阜側へ下山すればそこは濁河温泉。「登山も温泉も派」にはピッタシのコース!山岳信仰の風習に触れられかつ登りやすい3000m峰、そして独立峰ならではの展望と美しい高山池の眺め。御嶽行きに期待が高まります。8月9日〜12日で旅行し、10日に王滝コースで登って御嶽山頂直下の「御嶽剣ヶ峰山荘」泊、11日に岐阜頂上から濁河温泉へ下山という計画。ところが天気予報では10日は雨。7月下旬に登った仙丈ヶ岳と同じように、またしても雨の中の登山になりそうでがっくり。しかし今回は11日明け方には晴れという予報なので、山頂からの展望はもちろんご来光も見られそう。しかしそうは問屋が卸さず…。

木曽福島駅を発車したバスが御嶽山三合目あたり王滝口を過ぎると、霊場でもある滝や御嶽教教会、新旧の「御嶽講」の石碑が現れて、信仰の山の雰囲気が濃くなります。



田の原から見る御嶽山王滝コースの登山口「田の原」に到着した9日夕方の天気は曇り。途中のバスの車窓からは中央アルプスの高い峰々が雲間から見えていたのですが、田の原から見える御嶽山の上部は分厚い雲の中でした。

※青枠がある写真はクリックするとサブウィンドウで拡大表示します。サブウィンドウはドラッグして移動することができます。

田の原観光センター客室
田の原観光センター客室
田の原観光センターの夕食
田の原観光センターの夕食


田の原にある「田の原観光センター」と「田の原山荘」は木曽御嶽観光株式会社が経営していて、予約の際に田の原山荘は当日満室とのことで、宿泊は田の原観光センターになりました。観光センターのほうは個室が4部屋あるだけで、食事は田の原山荘宿泊者も一緒に1階の食堂を利用します。タイル張りのちゃんとした浴室が両棟にあり、どちらも利用できました。アメニティは寝間着の浴衣はありましたが、タオル・歯ブラシはありません。

そして翌日に備え8時前から就寝し、もうスヤスヤ寝ていた夜9時頃に熱帯低気圧が台風9号に変わったようです。10日未明から田の原は激しい雨と風で大荒れ。風雨の音で目が覚め、宿泊している田の原観光センターの客室にはテレビはないので、携帯ラジオと携帯電話のi-modeで情報収集。部屋の窓は登山口前広場に面していて登山口の鳥居がよく見えました。ご来光を拝するため4時に出発といっていた田の原山荘宿泊組の団体さんも、集合している様子は見えませんでした。王滝コースは登山道のほとんどが風にさらされるので、たとえ翌日に天候回復するとしても登っていくのは危険としか言いようがありません。気象協会のi-modeコンテンツ「山の天気」での予報で、山頂の天候が台風の影響から回復して晴れるのは翌11日午後以降という予報になったのを見て登山中止を決めました。う〜ん、口惜しい。

7時の朝食時間になり食堂に行くと、テレビで台風情報が。他の宿泊者の皆さんも悩んだ末登山中止にした模様。早い時間に決行して八合目あたりで諦め、びしょ濡れになって戻って来た人もいました。観光センターのスタッフに剣ヶ峰山荘から私たち宛に「上はひどい強風ですが、どうしますか?」という電話連絡があったと伝えられました。食事を終えたら宿泊キャンセルの電話を入れるつもりでしたが、観光センターのスタッフが電話をしてくださいました。

登山中止を決めたものの、木曽福島駅へ下るバスは10時45分までありません。食事のあと何もすることがなくて、死ぬほどヒマ!(笑) 余談ですが、リアルタイムでコミュニケーションできるTwitter(ツイッター)が、このヒマ地獄の救いでした。山好きな人たちをフォローしているのですが、登山中止を「正しい選択」と言って貰えたりすると、まだ未練を残してもやもやした気持ちも薄れました。

***

Masakoおはようございます。御嶽山は台風9号の影響で風雨強し。今登山口田の原にいます。とにかく登山は中止に決めました。 ( 2009-08-10 05:59:50 )
ajigonomi@Masako 今日から明日にかけて大荒れになりそうですね。まだ暴風域はないようですが、雨はそれなりに降りそうです。 ( 2009-08-10 05:53:30 )
piyopiyo_go@Masako 残念ですが、正しい選択ですね。今日の天気ではさすがに。 ( 2009-08-10 06:17:27 )
ykazuhir@Masako お疲れさまです。街の中を歩いてるだけでもキツい天候なのに大変でしたね(>_<) ( 2009-08-10 08:04:07 )

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御嶽山王滝登山口の鳥居
御嶽山王滝登山口の鳥居
部屋の窓から外を眺めていると、8時を過ぎると早朝山頂の小屋を発ち荒天の中を下山してくる人が何組かいました。男女らしき2人が鳥居をくぐったあと、「やったね!」という雰囲気で腕を上げてのハンドタッチ。無事に下山した安堵感と感激が伝わってきて、陰ながら一緒に喜んだり…。

印象深かったのは、彼らもなのですが、下山してきた人たちがこんな状況下なのに、皆鳥居を潜ると必ず振り返り、ガスに隠れて見えない御嶽山に手を合わせて一礼していたことです。皆が信仰が厚い登山者ばかりではないと思うので、自然の脅威にさらされて歩くことで敬虔な気持ちになったのでしょうか。

また、登山用レインウェアではなくてビニール合羽を着た数人が登山口から少し先までの間を何度も行ったり来たりしていました。ちょうどお百度参りをしているような感じでした。御嶽山には登れなかったけれど、今に息づく山岳信仰の一端を垣間見ることができました。

木曽福島駅行きのバス激しい風雨はだんだん収まってきて、バスの発車時刻に外に出ると雨は濡れるほどでもなく、着込んだレインウェアが無駄(笑) バスが霧と雨の中を下りていくと、霊場のひとつ「清滝」では雨にもかかわらず多くの信者さんが簡単な雨具で濡れ鼠になり参拝していました。レジャー登山と宗教登山の姿勢の違いを見たような気がしました。

【参考】
御嶽山|毎日が山歩き|いつでも Bon vivant
木曽御嶽観光株式会社

11日下山後に宿泊する予定だった濁河温泉の宿が10日宿泊に変更できたので、木曽福島駅からバスで濁河温泉へ。濁河温泉の「秘湯の宿」と木曽福島での福島宿観光については、別記事にて書きます。
タグ: 登山

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posted by Masako at 19:37 | Comment(2) | TrackBack(0) | 旅・山旅・温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
田の原から登って濁河温泉へ下山だなんて、マイカー登山者にはうらやましいコースですが、断念とはいかにも残念でした。
でも山頂はそれはそれは凄かっただろうから中止は正解だったでしょね。

数日前の地元の新聞にこの信仰の山、御嶽山のことが出ていて、なんと強力さんが御岳講の先達と言う人を背負って登って行くってありました。
信仰の山だけあって、荷物を背負ってもらっても登りたい人もいるってことで強力は御嶽山ならではの仕事のようです。

文中に書かれていた通り、信仰登山を見るって目的からしたら、登山口であってもその様子はわかったってことですね。

また機会があって来られるといいですね。
Posted by ミセスハイジ at 2009年08月16日 08:34
ミセスハイジさん、こんにちは。
はい、御嶽山を味わい尽くすベストコースだと思ったんですが台風には勝てませんでした。
贅沢コースも帰りの着替えまで全て背負って登らなくてはならないので
それなりにツライものもありますよ(笑)

強力さんの話、スゴイですね〜。
確かに御嶽信仰は今でも、それくらいの熱気があるようでした。
新聞トピックスのご紹介ありがとう。

今回は雨のためか白装束の人はあまり見かけなかったのですが
白装束スーツのズボンの方は、白いスウェットパンツという人を見かけ
ちょっと面白かったです。

ひょっとしたら来年にも再挑戦かも(^^)
Posted by Masako at 2009年08月16日 10:45
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