天気と紅葉の色づきの両方の条件がぴったりの日に紅葉登山できるかどうかは、ギャンブルのようなもの。しかも今年の紅葉は関東・西日本は遅めなのに、東北は急速に紅葉が進み平年より早めにピークが来てしまい、電車と温泉旅館を予約して旅をする私たち夫婦には不利でした。まあ、それはともかくとして…
そんなワケで、下山後のお楽しみである温泉に希望を託して、いざ藤七温泉へ。
八幡平には1996年夏にも訪れていて、そのときはふけの湯へ下山して泊まりました。ふけの湯の温泉も良いのですが、藤七温泉彩雲荘にはなんといっても岩手山を眺めながら浸かることができる露天風呂があります。長い間、八幡平再訪の折には藤七温泉に泊まりたいと思っていましたので、期待が高まります。
【参考】
→藤七温泉 彩雲荘
→八幡平市観光協会
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4時半前にチェックイン。景色が見られる明るいうちにと露天風呂へと急ぐ。休前日ではない(日曜日)なのに宿泊客はそこそこ多く、夕方までは日帰り入浴客が引きも切らず。お風呂の写真撮影は諦めて入浴に専念。露天風呂では曇っていて岩手山は雲の中。それでも目の前に景色が開けた露天風呂は開放感があり、硫黄の香り漂う乳白色の濁り湯は「温泉に入ってるぞぉ」って気分に充たされ最高!
翌朝は本降り。う〜ん、満足な写真が撮れないよー。てなわけで、翌朝撮影したパッとしない写真ばかりですが、とりあえずご紹介。





今度は別棟の混浴風呂へ。19時から20時までは女性専用タイムになっている。



浴室、お風呂は全て木造りで、湯治場の雰囲気が濃い。半露天風呂から源泉が湧き出る“湯畑”に下りて、幾つか(3〜4ヶ所)の露天風呂を歩いて巡ることができる。野趣満点!
* * * * *

ん?裸で歩いていくの?寒いんじゃない?それに建物から丸見えじゃない…。そういえば、私たちの部屋の窓から見えていたのはココだった…ただの湯畑かと思っていたけど(^^;
それでもせっかく来たのだからと、意を決して下りていった。足を入れたら熱くて入れない。よく見ると底からボコボコ湧きだしていて、まるで沸き立っているよう。水を埋めてもこりゃ無理だ。歩道が続いているがかなり上に登っていくので、諦めて建物の露天風呂に戻った。
一人でのんびり浸かっていたら、脇の歩道から浴衣がけの女性がやってきた。その人の話では、外の露天は浴衣を着て巡り、露天風呂そばのベンチで脱ぐようにと、宿の人に言われたとか。
あちゃ〜、知らなかった。もう手遅れ。暗いからまあいいか(笑)
外の露天風呂は一番下手の木造りの浴槽2つがぬるめだとか。霧で下手のお風呂が良く見えなかった。また夫の話では、私が入ろうとした石造りのお風呂の更に上に、まだ一つ露天風呂があるそうだ。
もう充分浸かったので、部屋に帰るつもりで上がった。好奇心で誰もいない男性用脱衣室に入って扉を開けたら、雰囲気がよい内風呂があるじゃん。まだ時間がありそう。再び帯を解いて内湯に入浴。今度は別の女性が入ってきて、しばらく温泉談義で盛り上がりながらご一緒する。隣から賑やかなお喋りが聞こえる。半露天風呂と通じる扉に気がつき、またもや半露天風呂に合流(笑)
半露天風呂でご一緒した人と、私が上がるときに入れ替わりに入ってきた人たちが、下の露天風呂巡りをしようかどうかで相談の最中。私は女性タイムがそろそろ終わるのではと言ったが、誰かが「せっかくきたかのだから執念で…」と言い、内湯で一緒だった人も含めて、皆裸でぞろぞろ下りて行ってしまわれ…
一緒に行こうかと迷ったが、眼鏡を脱衣所に置いて来てしまったし、さすがに長湯で湯疲れを感じていた私はパスした。廊下で混浴風呂棟へ向かう男女数人と出会い、休憩所の時計を見上げたら8時。タイムリミット間際に露天風呂巡りを決行した人たちが、結局“混浴”になってしまったかどうかは、私は知らない(笑)
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食事は朝食・夕食とも食堂でのバイキングだった。おかずの品数は多いし、蕎麦やカレーも。生野菜のサラダやデザートのフルーツもたっぷり用意され、女性客にはうれしい。特に肉団子とたくさんの種類の野菜の「野菜おでん」がとても美味しかった。
テレビはロビー・食堂の衛星放送(BS)のみで、部屋にはない。公衆電話はなく携帯電話も圏外。俗世間から逃れてのんびり寛ぎたい人には打ってつけの宿である。
※八幡平の山行記録はホームページで→八幡平(2008年10月5日山行)
