白布温泉はかつて東屋、中屋、西屋の三軒並んだ茅葺き屋根造りの旅館あることで人気が高く、たまたま夫が昔立ち寄り湯をしたこともあり、私もいつか泊まってみたいと思っていました。2000年に火事で中屋と東屋が焼失してしまったニュースは、今でも覚えています。類焼によって焼失した東屋旅館は、白壁が瀟洒な洒落た旅館に再建されました。
しかし建物が変わっても温泉は変わりません。浴室は吹き抜けの天井が高く、「湯小屋」の雰囲気があります。特に内湯「滝風呂」は素晴らしい。3本の「打たせ湯」が滝のように音を轟かせて落ちています。
※打たせ湯がある滝風呂
湯量が非常に豊富なので、浴槽の縁から溢れる(オーバーフロー)お湯で、浴室に入ったところなど“お湯だまり状態”になっているのには驚きました。
※浴槽の縁から溢れるお湯
以前はなかった露天風呂もあります。女性用は狭い場所にあるので雰囲気が良いとは言えませんが、傾斜を利用して上下に2箇所あります。雨が降っていて入る機会がなかったので、やはり屋根が欲しいところ。
※露天風呂
※石の湯
家族風呂と「石の湯」は鍵をかけて入る貸し切り形式になっています。一枚岩をくりぬいた浴槽の「石の湯」は窓からの光が入って明るく、朝風呂で入ると気持ちが良かったです。60度の源泉を引き湯の温度調整だけで掛け流しているので、熱いときもありますが水で埋めるのがもったいないくらいの良質の温泉。無色無臭に近いが湯ノ花が多かったです。米沢駅からの送迎車で2時半くらいに着き、翌朝のチェックアウトまで何度入湯したことやら。私は温泉宿に泊まれば、夕食前・夕食後・就寝前・起き抜け・朝食後…と最低5回は入るのですが、今回は一泊での入浴回数の記録を作ったかも(笑)
夕食の膳には当然ながら名物米沢牛の鍋物。煮物碗の蓋を取らずに撮影してしまいましたが、碗のなかは郷土料理の鯉のうま煮。柔らかくて美味しかった。
※夕食の膳
サイト:白布温泉 東屋旅館
お風呂の合間に付近を散歩。茅葺き屋根が昔のままの西屋に、白布温泉開湯700年の歴史を感じました。母屋の部分は約190年前に建てられたものとか。
※白布温泉 西屋
22日に西吾妻山に登山し、天気が悪い23日は吾妻山に上がらずに米沢に下りて街歩き。そんなこともあるだろうと、米沢に到着したときに駅で観光マップを手に入れておきました。が、実際に登山をしないと決断すると気合いが入らず、きちんと検討することなくバスの終点米沢駅へ。米沢は来年の大河ドラマ「天地人」の舞台なので、駅はもちろん街中宣伝のポスターや上り旗だらけなのでした(笑)
※米沢駅
駅から上杉神社までぶらぶら歩くことに。上杉鷹山が栽培を奨励したというウコギ(食用になる)を使った垣根「ウコギ垣」を見て歩いて行くともうお昼。昼食は米沢ラーメン。参道で有名な鷹山の『為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり』の句碑を見て、神社に参拝し、宝物殿で直江兼続の「愛」の前立の兜を見て…疲れたのでコーヒータイム。
※ウコギ垣
※米沢城跡堀
※松岬神社
ケーキを食べながら観光マップを見ていたら、上杉博物館に国宝の「洛中洛外図屏風」があることを知りました。ところが新高湯温泉へ戻るためのバスの本数が少なくて、早めに帰ることにすると時間がありません。宿に4時半過ぎに戻るなら入館できるのだが…。国宝を見るか、宿に早く帰り温泉三昧するか。悩んだけれど、温泉三昧を選択したのでした(^^ゞ
帰京する日、米沢駅の売店で“全国駅弁人気ランキング2位”に釣られて買い込み新幹線に乗車。発車すると新幹線の車内販売員が「牛肉どまん中」を配って歩いています。どうやら予約注文した乗客のお弁当らしい。買いたいという乗客もいて、新たに販売もしています。一車両の乗客のほとんどが「牛肉どまん中」。圧倒的人気でした。で、11時40分発の新幹線が発車してしばらくしたら、車内には牛丼の香りが充満(笑)
牛丼というよりは牛肉のそぼろ丼という味付けですが、ふっくら炊けたご飯(山形県産米「どまんなか」)に牛肉がびっしり。ご飯が温かかったせいもあり、なかなか美味でした(^^)
※駅弁「牛肉どまん中」
※新高湯温泉「吾妻屋旅館」の紹介は次の記事で
※西吾妻山の山行記録はホームページにあります→西吾妻山(2008年8月22日)
